2008年08月03日

アイム・ノット・ゼア


「ベルベット・ゴールドマン」のトッド・ヘインズ監督の最新作です。

様々な顔を持つ”ボブ・ディラン”を、6人の俳優で演じる異色の作品でした。
映画の中では、”ボブ・ディラン”という名前は出てきません。

無法者のビリー
映画スターのロビー
革命家のジャック
詩人のアルチュール
ロックスターのジュード
放浪者のウディ

名前も風貌も全く違う6人。
でも、それぞれが、ボブ・ディランの人格を投影した1人なんです。

でも、「アイム・ノット・ゼア」・・・「私は、ここにいない」

映画を見終わった後、ワタシは、このタイトルに感激してしまいました!!
”ボブ・ディラン”という人は、謎だらけで、その一部を見れただけなんだろうなって、思います。
そして、6人を引っくるめて1人のディランだと考えても、風に吹かれて、すぐ消えてなくなってしまう感覚でした。

このような映画は、普通は亡き後に作られたりするけど、ボブ・ディランは現在66歳で、
現役のトップミュージシャン。
今なお実在している人の人生を映画にするっていうのは、実験的で大変な事です。

ケイト・ブランシェットが、60年代のロックスター、ジュード役を演じて、ヴェネチア映画祭で、
主演女優賞を受賞しました。
もぅ〜カッコよかったですヨ!ホント、上手いです!
女性が男性を演じてるっていう違和感が、なかったですね。
彼女の演技を見れただけでも、ヨカッタ!

映画は、すごくアート系の映画っていうか・・・
見る人を選ぶ映画でした。
正直、わかりにくいし、娯楽性は低いです。
でも、全編ボブ・ディランの曲を楽しめますし、美術や音楽の好きな方々には、
感性をくすぐられる作品だと思います。