2008年05月20日

ノーカントリー


「ファーゴ」「オー・ブラザー!」のコーエン兄弟の最新作です。
今までは、この監督作品は苦手だったけど、今回の「ノーカントリー」は最高でした!
別に、人生を讃えた作品でもなく、考えさせられる作品でもありません。
ただただ圧倒させられて、クギづけにされた2時間でした。
緊迫感を担せられても、それが途中から、快感に変わってしまう程です。

ストーリーは、いたってシンプル。
たまたま大量のヘロインと、現金200万ドルを拾った為に逃げる男、
その男を追う殺し屋と、その事件を追う保安官、この3人の追いかけっこです。
オカッパ頭の殺し屋、アントンを演じたハビエル・バルデムは「海を飛ぶ夢」に出てた
スペインを代表する俳優さん。
演じる役によって、全く別人になっちゃう人です。
今回は、殺人ロボットじゃないかと思うくらい、躊躇なしに、
酸素ボンベを改造した武器で・・・相手をバンバン殺しまくります。
その「シュ!シュ!」という音だけが静寂の中で響いて・・・怖い・・・
見ているこっちまで、息を殺して、生つばゴックン!でした。

1番、恐怖心を持ったのは、雑貨屋の老人との会話。
アントンの異常さを知ってるから、善良な老人が殺されるシーンを想像してしまって、
スゴク怖かった。

ストーリーの前半は、相手が殺されるシーンやら、死体やらを写すのですが、
後半は、観客のイメージに委ねられます。
観客の限界も計算してくれてるし、もうそれで十分でした。

ラストの展開は、早かったです。
ワタシも「エッ殺されちゃったの?」
頭が、ついてゆかなくって、見た後、友人に確認した程です。

本年度のアカデミー賞の、作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞、主要な賞を4つも取った本作。
近年のアカデミー賞の選定に疑問を持ってたワタシだけど、今回は、ナットク!でした。
ラストの老いた保安官の言葉が、印象的なので、聞き逃しなく。
その言葉の中に、タイトルの「ノーカントリー」の意味が込められてます。