彼女が好きなものは

サラ

2021年12月21日 22:16




2019年にドラマ化もされた浅原ナオトの原作小説を実写映画化。

BL好きを隠している彼女と、ゲイであることを隠している僕。
分かり合えない僕たちが見つけた「好き」のカタチとは・・・

正直、見るまでは、チャラい感じかなって思ってました。
でも、違ってた・・・深くて、真摯で、心に刺さった作品です。

世間一般で言う「ふつう」という概念。
ゲイも腐女子も、出来れば知られたくないことです。
人は「ふつう」に縛られ、大多数の「ふつう」の中だと安心感を持つ。
主人公の純は、ゲイだけれど、ふつうの人生を歩みたいと苦悩します。
親を泣かせたくないし、自分の子供だって欲しいから・・・

純を演じた神尾楓珠さんが、繊細な演技をされてて、ワタシは心が
ヒリヒリ痛くなりました。
「ふつう」じゃなくったっていいじゃない!って思うけど、リアル社会では
難しいとも思う。
心の中で、思っていても、それをアピールするには、エネルギーがいるから・・・

でも、映画のラストでは、わずかな希望も描いてくれていて、心が救われます。
ワタシにとっては、気持ちをかき乱してくれたいい作品でした。     (80点)




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