記憶の棘

サラ

2007年01月12日 23:33

最愛の夫、シェーンが心臓発作で他界して10年。
その心の傷がようやく癒された主人公アナは、ある日突然現れた10歳の少年から「僕はシェーン。君の夫だ」と告げられる。

「生まれかわり」って信じます?
ワタシは信じたい派です。チベット仏教の考えを読んだりしたら、ホントにあると思えてきます。
韓国映画の「バンジージャンプする」も生まれかわりの話だったなあ~
それは昔の彼女が、教え子の男の子になってて、同性愛者と間違えられて、おかしな事になっちゃったんだけど・・・
(この映画の好みは分かれるけど、ワタシは好きです)

見終った感想はですねぇ〜
「美しくて、演技もすばらしいニコールの為の映画」
もうコレに尽きます。

写真のごとくベリーショートにして顔をさらけ出しても美しいニコール・キッドマン。
大きなスクリーンでニコールの顔をドアップで見る。それもロングショットの長回し。
コンサートの演奏を聞くシーンでは台詞もないんです。観客はただニコールを眺めるのみでした。
映像の中の彼女は芸術でしたね。

後になって知ったのは監督はミュージックビデオで知られる映像クリエイターのジョナサン・グレイザー。
そして撮影監督は「エレファント」「ラストディズ」のハリス・サヴィデス。
ナットクですね。2作共、長回しでしたから・・・
「エレファント」で校内を歩くシーン、背後から撮る長回しは、この映画の冒頭シーン、ジョギングするシェーンを背後から撮る長回しに繋がってました。

少年は本当に夫の生まれかわりなのか?
主人公アナは、少年の出現によって、最初は怒り、拒絶し、揺さぶられ、そして受け入れ、喜ぶ、そして再び絶望する。
ストーリー上での感情の流れを簡単に並べただけなんですが、ニコールの表情や仕草で、それが読み取れる!

やっぱニコールは、大女優だわ!と思い知らされた映画でした。

そして、もう一人の重要な役柄は10歳の少年、シェーン。
「愛してる」とアナを見つめる眼差しに心が揺れちゃいました。
実はですね・・・この映画と「サンキュー・スモーキング」を同じ日に見たんです。
そしたら、どちらにもキャメロン・ブライト君が出てる・・・その上、全く違うタイプの少年役。
彼の演技にも驚いたし、「やっぱ売れるにはワケがある!」とナットクしたワタシ。
「どうか顔が長くなりませんように・・・このまま大人になれますように・・・」と願ったブライトデーでした。

映画を見てる私達も、少年は夫のシェーンなのか?主人公のアナと同じように迷ってしまい、ミステリーの部分も楽しめます。

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