ダーウィンの悪魔

サラ

2007年04月02日 21:43

世界中の映画祭で、話題になったドキュメンタリー映画です。

楽しい映画ではなく、辛い映画でした。
でもストーリー性はなく、淡々と映像が流れてゆくので、どう受けとめるかは、見た方に委ねられると思います。
見た後、自分に何が出来るだろうと考えたら・・・思い付きませんでした。
でも、多くの人が「事実を知る事」が大事なんだと思います。

アフリカのヴィクトリア湖は、世界第2位の
大きさの淡水湖です。
ピンとこないですが、九州より広いくらい。
生物多様性の宝庫であることから「ダーウィンの箱庭」と呼ばれていたそうです。

しかし、その美しい湖は、ナイルパーチによって生態系が崩れ、元々いた魚たちはいなくなり、
環境は悪化、「ダーウィンの悪夢」が始まりました。

このナイルパーチとは、くせの無い白身魚で、実は美味しいのです。
全長2メートルまで成長してくれるので、切り身として加工され、ヨーロッパや日本にも輸出されてます。
3年前までは「白スズキ」という名で、日本のスーパーでも売られていたそうです。
今は、ファミレスや給食で出てくる白身魚フライは、ナイルパーチです。
もちろん、今まで知らなくて食べてました。
白身魚だけど、パサパサしてて何だろう?と思った事はあるけど、タルタルソースに合うから、
食べてました。
アフリカは遠いけど、自分たちが食べてる魚だと知ったら、他人事ではなくなりました。

魚の加工場が栄えて、僅かな人たちは豊かになり、仕事にあぶれた人たちは貧しくなります。
生活のために、女性は売春婦になり、エイズが広がり、親が死んでしまった子供はストリートチルドレンになります。
魚を、EUに空輸する為に飛んでくる飛行機は、アフリカに武器を運んで、帰りに魚を積んで帰るという噂もあります。

ある村に住む神父へのインタビューですが・・・
彼の布教地域では、1カ月に、15人程、エイズで死んでいくそうです。
2日に1人です。驚きました。親が死んだ子供は悲惨でした。
ナイルパーチの切り身は、全部輸出され、アフリカの人たちは頭と骨を油で炒めたものを食べているそうです。

地球は2つあるようです。
低脂肪でヘルシーな白身魚を食べる場所と、それに奉仕する場所。
ワタシは「食べる場所」にいる一人です。だから、キレイ事しか言えません。
「知らなかった」というのが、1番罪のない答え、楽な事でしたが・・・
これからは、忘れないで、辛い真実を思い出していきたいです。

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