2020年01月24日
男はつらいよ50 お帰り寅さん

第1作の公開から50年経った2019年、50作目の最新作が作られました。
ストーリーは、登場人物たちの今を描いていて、主人公は、さくらの息子、
小説家になった満男です。
温かい作品で、ほっとします。
満男のストーリーも、しっかり描きつつ、今までの寅さんの映像が、違和感なく
溶け込んでました。
寅さんを愛していた世代の方々は、また寅さんに出会えて、嬉しかったと思う。
終盤、歴代のヒロインたちも、懐かしい映像で、登場します。
いろんな女優さんたちが、ヒロインやってたんですね。
まさに、50周年祭り!お帰り、寅さん!
2020年01月22日
スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け

「スター・ウォーズ」シリーズの9作目にして、完結編。
42年に渡り、描かれてきた戦いが、本作で幕を閉じます。
主人公、レイは、なぜフォースが覚醒したのか?
そして、ダークサイドに堕ちたカイロと、ジュダイの戦士レイの対決の行方は・・・
素晴らしいラストでした!
やっぱ2人は、心で繋がっていたから、こういう展開を待っていたんだヨ!
今までのストーリーの積み重ねも全て、収めてくれてました。
な~んか、ホッとしました。やっと安眠できるような(笑) (90点)
2020年01月22日
ラスト・クリスマス

昨年の12月に、公開された作品。
クリスマスソングの定番、ワム!の「ラスト・クリスマス」をモチーフに
作られたラブストーリーになります。
主人公ケイトの前に現れた、不思議な青年、トム。
ケイトは、彼に惹かれてゆきますが、彼には、秘密が・・・
クリスマスの雰囲気が、たっぷり味わえます。
ストーリーのネタは、韓国ドラマっぽいです。
ワタシの頭の中では、シンクロしちゃいました。
「あっ!このネタって、あったよね」って感じ。
ワタシには、新鮮味はなかったけど、知らない人には、衝撃の展開で、
ファンタジーの要素も加わります。
美男美女だし、クリスマスだし、季節限定になっちゃうかもしれないけど、
楽しめると思う。 (75点)
2020年01月14日
カツベン!

周防正行監督、5年ぶりの新作となります。
今からおよそ100年前、映画にまだ音がなかった時代のお話です。
当時は、楽士の奏でる音楽に合わせ、通称“カツベン”と呼ばれる、活動弁士が
映画のストーリーを語ってました。
面白かったですね。さすが、周防監督作品、ハズレなし!って思った。
脇役の方々が、芸達者で、主演の成田凌さんを盛り立ててました。
劇中、上映されている映画の中にも、エッ?と思う俳優さんたちが出てくるので
要注意!お見逃しなく! (78点)
2020年01月10日
YESTERDAY イエスタデイ

「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル監督の最新作。
シネマbisで、1ヶ月以上、ロングラン上映されている作品です。
売れないシンガーソングライターのジャックが、あのビートルズの名曲を歌うと、たちまち人気者に・・・
それは、あのビートルズが、世の中に存在していない世界になっていたから・・・
奇想天外な設定だったけど、不思議と、嫌味がなかったです。
ビートルズの名曲が、たくさん出てくるので、それだけで楽しめました。
そして、あのエド・シーランも本人役で出演して、彼のツアーのオープニングアクトを
任したりします。
誰もが、笑顔になれる映画でした。
ただ1つ、言わせてもらうと、なぜ、主人公は、彼なの?
主人公を演じるインド系の俳優さんに、華がなさ過ぎて、パッとしません。
他の方からも、歌はいいけど、地味だったと言ってました。
主役は、ビートルズだったかなぁ~ (78点)
2020年01月06日
ジュマンジ/ネクスト・レベル

古いTVゲームの世界に入り込んだ、4人の高校生の冒険を描いた「ジュマンジ」
現実世界に戻る為には、ゲームをクリアしなくてはいけません。
本作は、2年前に、大ヒットしたアドベンチャー大作の続編になります。
前作が、面白かったので、それを超えられるのかしらん?と、期待値が低かったけれど
今回もバッチリ!楽しませてくれました。
バグが発生して、2人のおじいちゃんも、ゲームの中に入ってきちゃうし、
新しいステージも、プラスされてます。
特に、ゲームキャラが、入れ替わるっていうのは、ナイスな設定でした。
脚本が、上手い具合に練られているなって思う。
ラストでは、また続編ありそうな展開でしたね。 (80点)
2019年12月25日
屍人荘の殺人

今村昌弘さんの同名小説を、実写映画化。
原作は、国内主要ミステリー賞の4冠に、輝いた作品らしいです。
ロックフェス研究会の合宿で起こった密室殺人。
その謎に挑むのは、2人のホームズと、万年助手のワトソン。
正直な感想を言うと・・・ゾンビ映画とは思わなかった。
すみません、原作を知らないんで・・・
それに、中村倫也さんは、早々といなくなっちゃうし・・・
3人で、解決するのと、ちがうん?
ミステリーよりも、ゾンビたちの方が、インパクトあって、勝ってた。
チョット、期待ハズレ。
そして、ラストの中村さんの口パク、何言ってたんだろう?
チョー気になるーーー 後ろの男子2人も、そればっか言ってた。(75点)
2019年12月22日
ルパン三世 THE FIRST

モンキー・パンチ先生の「ルパン三世」が、山崎貴監督・脚本で、初の3DCG化。
ルパンの祖父、アルセーヌ・ルパンが、唯一盗めなかった、伝説の秘宝に挑みます・・・
予告編が、イマイチでしたね。
だって、本編を見たら、凄く面白かったから(笑)
3DCGも有難い。
だって、3Dメガネが嫌いだから(笑)
ファミリーでも、友人同士でも、デートでも、シーンを選ばずに見れる作品です。(78点)
2019年12月22日
午前0時、キスしに来てよ

可愛いJKの橋本環奈ちゃんを見たくて、鑑賞。
正直、やっと、その顔面を生かしてくれたか!って思った(笑)
中高生にとっては、夢のようなシンデレラストーリーでしょう。
特に、書くこともないので、終わります。(73点)
本作は、鑑賞記録ということで・・・
2019年12月20日
ゾンビランド:ダブルタップ

2009年に公開された「ゾンビランド」の続編。
ルールを守り、10年もゾンビ社会を生き延びてきた4人。
劇中、彼らのキャラは、変わってません。
10年前と大きく違うのは、出演者4人全員が、アカデミー賞ノミネート俳優さんに
なったことでしょうか。
そう考えると、贅沢な映画です。
キャストも監督も脚本家も、超一流になった続編でしたが、
正直、前作の方が面白かった。
でも、スカではないのに、どうしてかしらん?と、考えるに、やっぱ新鮮さでしょうか?
明るく、楽しいゾンビ映画、初めてだったし、スカッと、やっつけてくれたしね。
「チョー面白かった!」のが「フツーに面白い」になっちゃった。
でも、超一流になっても、ゾンビをやっつけてくれるんだから、ありがたい。
劇中では、10年間も、やってんだもん(笑) (75点)
2019年12月15日
最初の晩餐

父が亡くなり、葬儀のために帰ってきた子供たち。
その通夜ふるまいで、母が出した料理は、目玉焼きでした・・・
懐かしい料理を食べるたびに、20年前、父と母が再婚し、5人で暮らした日々が蘇る。
常盤監督にとっては、長編レビュー作となります。
そして、監督によるオリジナル脚本作品です。
Tジョイのみでの上映でしたが、正直シネコンよりもシネマ5とかでやって欲しかった。
劇中、理由がわからなくて、もどかしく感じた部分もあったけど、見終わった後は
いい映画だったなぁ~と、しみじみ。
そして、とにかく森七菜さんの演技が、素晴らしい!
戸田恵梨香さんの中学時代を演じる脇役だったのに、1番印象に残りました。
いや、大分出身だからって、ひいき目じゃないですヨ。
本当に、中学生の多感な時期を演じる彼女に引き込まれちゃうんです。
いい作品だったので、記憶に留めておいてほしいです。 (80点)
2019年12月15日
殺さない彼と死なない彼女

Twitter発の四コマ漫画を実写映画化。
「殺す」が口癖の彼と、「死にたい」が口癖の彼女。
2人の関係は、友達以上、恋人未満といった感じでした。
ストーリーは、間宮さんと桜井さんのお話が、メインで、それ以外に2つあります。
群像劇タイプかな?と思っていたら、ラストで、2年の時間差があったことがわかって・・・
あぁ~なるほどね・・・になった。
ワタシ的には、メインよりも、それ以外のストーリーの方が、共感出来ました。
ぶっちゃけ、桜井さんの力不足じゃないかな。
彼女の顔のアップ、ほとんどなかったもん。
写さなかったのか?写せなかったのか?
ゆうたろうさんは、上手かったなぁ~ (70点)
2019年12月08日
アナと雪の女王2

待望の「アナと雪の女王」の続編になります。
期待通り!いや、それ以上!
映像は、前作よりも、より美しく進歩していたし、ストーリーも、奥行がありました。
前作以上になってた。絶賛しかないです(拍手)
是非、劇場の大きなスクリーンで、楽しんで下さい。 (90点)
2019年12月08日
決算!忠臣蔵

忠臣蔵のお金事情をユニークに描いた時代劇。
中村義洋監督だったから、期待感があったけど、結果的には、まあまあ。
いわゆる忠臣蔵を期待してたら、コケちゃいます。
ぶっちゃけ、、吉本芸人が、出過ぎてる。
制作に、吉本興業が参加してる作品だから、こうなるんでしょうけど・・・
正直、そんなに笑えなかったし、忠臣蔵のカッコ良さも乏しかった。
スカではなかったけど、ワタシ的には、フライングでした。(68点)
2019年12月08日
影踏み

「64-ロクヨン-」「半落ち」などのミステリー作家、横山秀夫さんの小説の実写映画化になります。
彼の小説の中では、異色で、泥棒という犯罪者が主人公。
その主人公を演じたのが、山崎まさよしさんでした。
正直な感想は、思っていたのとは違ってた・・・です。
小説は読んでないんで、映画だけの感想になりますが・・・
タイトルの「影踏み」って、そういうことだったのね。
主人公は、事件の真実を解き明かそうとするけど、それは、過去の自分への旅路となります。
真実は、何?何?ってなって、でも、ハッキリしなくって、イライラしてたら
違うドアが開いて、終わっちゃったみたいな感じです。
とりあえず、主人公が救われて、よかったです。 (70点)
2019年12月08日
ガリーボーイ

ガリーとは、路地裏のこと。スラムで暮らしていた路地裏の少年が、
ラップで這い上がってゆくサクセスストーリーでした。
本作は、実在のラップ歌手が、モデルになってます。
インドでは、大ヒットしたそうです。
これは、インドの格差社会への不満や怒りが、そのままラップに込められていたからだと思う。
サクセスストーリーとしては、王道で、爽快感もあります。
ただ、日本人のワタシには、高評価にはついていけなくて、そこまでは・・・という感じでした。
ラップは言葉の韻を踏むのがポイントなんで、そこが楽しめません。
字幕で、言ってる意味が、分かるだけだから・・・
正直、ラップよりもウケたのは、女性同士の喧嘩が、激しかったことかなぁ~
見てて、笑っちゃったもんね。 (75点)
2019年11月17日
アイリッシュマン

昨年のアカデミー賞を賑わした、NetFlixの「ROMA/ローマ」
アルフォンツ・キュアロンは、監督賞を受賞しました。
本作も、NetFlixが、配給する映画で、一部劇場でのみの公開となります。
NetFlixでは、11月27日に配信されるようです。
監督は、マーティン・スコセッシ。
実在した殺し屋、フランク・シーラの半生を描いたギャング映画です。
主人公フランクを、ロバート・デ・ニーロが演じ、アル・パチーノ、ジョー・ペシと
ベテランキャストばかりでした。
ストーリーは、年老いたフランクが、自分の半生を回想する形で、描かれます。
上映時間は、3時間半の長丁場ですが、その間、退屈することもなかったです。
でも、正直、ワタシの感想は、ビミョー。
若さがないって言うか、出てたのは、70代のおじいちゃんばっかだったから。
30代の頃を演じるのは、ロバートやアルでは、動作にキレがありません。
若い頃は、無名の若手俳優さんとかの方が、良かったと思う。
ふと、興ざめして、おじいちゃんばっかじゃん・・・と思っちゃう一瞬がありました。
無名の俳優さんばかりだった「ROMA/ローマ」は、あんなに面白かったのに・・・
それと比べたら、まあまあかな・・・
ロバートもアルもジョーも、熱演されてて、さすがと思ったけど・・・
それでなくても、女子にはギャング映画は、ウケないから、若さが欲しかった。(78点)
2019年11月14日
ひとよ 一夜

「凶悪」や「孤狼の血」の白石和彌監督の最新作。
15年前、夫の暴力から子供達を守る為に、父を殺した母。
服役したのち、消息を絶っていた母が、子供達と約束した通りに、戻ってきます。
15年ぶりに再会する母と、3人の子供達。
15年の空白は、埋めることが出来るのか・・・
重たくて、やるせない、この空気感、白石作品だなぁ~と思う。
映画としては、重厚で、賞レースに乗ってきそうです。
でも、こんなに、タバコを吸うシーンが多い映画は、苦手です。
佐々木さんが、演じている役柄も、違和感があって、この作品に必要?って、
思ってしまいました。
とりあえず、ラストでは希望を感じられたので、ヨカッタです。(78点)
2019年11月13日
ターミネーター ニュー・フェイト

「ターミネーター2」の約30年後を舞台にした、ジェームズ・キャメロンによる続編。
今回、人類存亡のカギを握る女性、ダニーを守るのは、3人。
スカイネットが人類に核攻撃をした「審判の日」を回避させた女性、サラ・コナー。
アーノルド・シュワルツェネッガー演じる、旧型ターミネーター、T-800。
そして、超人的な身体能力を持つ、強化型兵士のグレース。
「ターミネーター」シリーズは、2が1番面白い。と言っても、そもそもターミネーター自体を
知らない人が多くって、エッ?そんなもんなの?って、正直思いました。
映画は、面白かったですヨ!ワタシ的には、大満足!
キャメロンのターミネーターには、バトルだけじゃないストーリーがあります。
だから、ずっと、前のめりで見てましたもん。
シュワちゃんの、T-800は、やっぱ永遠でしたね。
どんなに進化したターミネーターが来ても、負けてない。
そして、戦う3人のヒロインも、かっこよかったです。 (85点)
2019年11月11日
パリに見出されたピアニスト

パリ、北駅に置かれたピアノを弾いていた青年、マチュー。
その彼のピアノの才能に、強く惹かれる、音楽学院ディレクター、ピエール。
貧しい家庭に育ってきた青年が、ピアニストになるまでを描いたサクセスストーリーでした。
女性だったら、シンデレラストーリーになりますね。
クラシックピアノ曲が、数多く出てきますので、音楽映画とも言えます。
クラシック音楽好きの方でしたら、それだけで楽しめるかと思います。
子弟関係で、反発しあったり、マチューの家庭の問題だったり、紆余曲折を得て、夢をつかみます。
結末は、分かっていましたが、やはりハッピーエンドは、気持ちのいいものです。(78点)
2019年11月05日
エセルとアーネスト

イギリスの絵本作家、レイモンド・ブリッグズ。
「さむがりやのサンタ」や「スノーマン」が有名ですね。
本作は、その彼が、自分の両親の、ごく普通の人生を描いた作品です。
陽気な牛乳配達のアーネストは、働き者のメイドのエセルと恋に落ち、結婚。
何年か後、やっと待望の息子が誕生します・・・
イギリスの庶民の暮らしが、淡々と描かれてるだけなのに、何度も涙が出そうになりました。
お互いに支え合い、お互い愛しみ、息子に大きな愛情を注ぐ、そんな日々の積み重ね・・・
日々の小さな出来事に、笑ったり喜んだり出来るのは、幸せなことです。
人の心を動かす作品に、アニメーションとか、実写とか、関係はないなって思う。
心が、温かくなる作品です。 (80点)
2019年11月04日
マチネの終わりに

平野啓一郎さんの同名小説を、実写映画化。
ジャーナリストとギタリスト、2人の6年に渡る、大人のラブストーリーが描かれます。
劇中、何度か語られる「これからの未来が、過去も変えていく」という発想は
新鮮でした。
よく、過去は変えられない・・・と言われます。
でも、未来が、良いものになれば、過去は、良い思い出になるのかもしれません。
惹かれ合う2人を演じる、福山雅治さん、石田ゆり子さん、ウットリするほど絵になるお二人でした。
劇中音楽も、ニューヨーク、パリの風景も、美しかった!
終盤の展開に、エッ?となりますが、ラストは、願い通りになってくれます。
小説では、曖昧な感じで、終わったそうですが、映画では、明確に見せてくれました。
実は、観客多いかと思ってたら、そうでもなくて、40代から50代の女性が主流。
ぶっちゃけ、大人のメロドラマだから、仕方ないっか。 (75点)
2019年11月02日
おいしい家族

平成生まれの、ふくだももこさんの脚本・監督作品。
東京で働く主人公が、母の三回忌法要のために、実家のある離島に帰ってきます。
すると、亡き母のワンピースを着た父が、おいしいごはんを作って、待っていた・・・
見るまでは、トランスジェンダーの話?かと思ってたら、違ってました。
お父さんは、おいしいごはんを作ろうと、母の格好をしていただけのようです。
家族の中心は、お母さん。
だから、自分が、お母さんになろうと思う。と・・・
性別・年齢・国籍、それら全てを乗り越えて、みんなで仲良く、楽しく、暮らせたら・・・
みんな違って、みんないい。
監督の、そんな思いを、感じました。
主演の松本さんには、もっとコメディセンスが、欲しかったです。
脇役の方々が、上手すぎるから、どうしても見劣りしてしまう。 (72点)
2019年11月01日
帰ってきたムッソリーニ

独裁者と言えば、ドイツのヒトラー、イタリアのムッソリーニ。
本作は、3年前に公開された「帰ってきたヒトラー」に、インスパイアされて作られた作品。
ぶっちゃけ、パクリです(笑)
イタリア人の監督が「いやいや、うちにもムッソリーニがいるぜ!」かも。
最初は、そっくりさんと間違えられ、テレビで起用され、大人気になるパターンは同じでした。
ただ、今イタリアは、経済破綻と移民問題で、国内情勢が大変なので、リアルでシビアなツッコミばかり。
ヒトラーの方が、もっと笑えたような気がします。
ワタシにとっては、コメディというよりも、社会風刺作品でした。(72点)
2019年10月30日
楽園

吉田修一さんの小説を「64ロクヨン」の瀬々敬久監督が脚本、映画化した作品。
小説は、実際の事件から発想を得た5編から構成されていて、映画は、その中の2編を
同じ地域で起こった出来事にして描いてます。
1つは、ニュースで見て、印象に残っていた事件でした。
善良な普通の人が、なぜ殺人者になってしまうのか?
残された家族は、その後、どうなってしまうのか?
瀬々監督作品は、正直、しんどいです。見てて、気持ちが、ヒリヒリします。
こんないびつな集落を、自分は、いまだに知りません。
だから、こんなドロドロとした人間の感情に対しての耐性が、ないんだと思う。
劇中、このお話のオチは、どうなってしまうんだろう・・・と思って見てました。
その答えは、終盤の回想シーンで、見せてくれます。
観客に、答えを委ねる映画もあって、その時は、消化不良で悶々となるのですが
それは、この映画にはありません。だから、スッキリ!
そして、その回想シーンで、永遠にするために、殺めたのでは?・・・と。
キャストの方々の演技も、素晴らしかったです。
ワタシ的には苦手なタイプですが、映画的には、素晴らしい作品だと思います。
2019年10月27日
フッド:ザ・ビギニング

中世イングランドの英雄伝説、ロビンフッドを描いた、アクションエンターテインメント作品。
広大な荘園で暮らす、領主ロビン・ロクスリーは、十字軍に招集され、戦地へ。
4年後、帰国すると、戦死したとされていて、領地も財産も没収されていた・・・
主人公を演じるのは、「キングスマン」のタロン・エガートン。
領主と盗賊という2つの顔を演じ分けます。
面白かったです。
中世なので、銃ではなくて、弓、自動車ではなく、馬車になりますけど、迫力は負けてません。
タロンは、身体能力が高いですね。アクションシーンでは、興奮しました。
特に、弓矢の連射が凄かった。
ラストは、続編あるかも・・・そんな終わり方でした。
だいたい、ビギニングっていうタイトルがつくと、続編あるもんね。
そうなると、タロンは、キングスマンと、二足の草鞋になる? (78点)
2019年10月26日
マレフィセント2

「眠れる森の美女」に登場する魔女、ヴィラン、マレフィセントを描いたヒット作の続編。
前作から数年後、隣国のフィリップ王子は、オーロラ姫に求婚。
でも、2人の結婚には、恐るべき罠が隠されていた・・・
ディズニーが作る王道の娯楽映画って感じ。
面白かったです。
ブランド力で、ハズレなしでしょう。
ワタシは、エル・ファニングの大ファンなので、彼女の美しさと愛らしさが堪能出来る作品でした。
フィリップ王子の母親役は、大女優、ミシェル・ファイファー。
今回は、美しき悪役です。
やっぱり、悪役が素晴らしいと、作品が輝きますね。
ラストは、ディズニーらしく、めでたし、めでたし。 (78点)
2019年10月24日
スペシャル アクターズ

「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督の最新作。
今回も、まだ無名の役者さんばかりと創り上げた、完全オリジナル作品です。
主人公は、役者を目指しているが、緊張すると気絶してしまう病気持ちの為、売れないまま。
ある日、数年ぶりに弟と再会し、俳優事務所「スペシャルアクターズ」に誘われる。
そこは、演じることを使った、何でも屋をやっていて・・・
ストーリーの中に、またストーリーがあるといった上田式は、健在。
今回も、ラストで、エッ?って、なっちゃいました。
ストーリーは、面白かったですヨ。
ただ、主人公を演じる方が、演技で、下手なのか?元々、下手なのか?
よくわかんなかった(笑)
もし、上手かったら、コメディセンスは、あるはずだから、やっぱ、元々?
「イソップの思うツボ」も、主人公が、ガッカリだったし、選ばれる基準がわからない。
弟役の方は、チンピラ役の菅田将暉さんに似てるの。
厳密に言うと、2ランク落として、声がソックリ。
主役よりも、上手かったから、これから売れると思うな。
いいなぁと思ったのは、彼くらいです。
あとは、鬼奴さんを若くしたような女優さんが出てたり、イソップの撮影と同じ倉庫が出てきたり
いろいろ、見ながら、ツッコんでました。 (68点)
2019年10月23日
真実

「万引き家族」の是枝裕和監督の最新作は、初となる国際共同制作になります。
フランスの大女優、カトリーヌ・ドヌーヴと、ジュリエット・ビノシュ、
そして、アメリカのイーサン・ホークを迎えた豪華なキャスティング。
脚本も是枝監督のオリジナルで、いつものように家族がテーマになってました。
カトリーヌ演じる、国民的大女優が、「真実」という自伝本を出版することに・・・
その出版祝いに、アメリカから、娘一家が帰ってくるのですが・・・
自伝本「真実」に、綴られなかった、「真実」とは・・・
外国の役者さんで、撮っても、やっぱり是枝監督作品だなって思いました。
是枝カラーのままに、洋画になった感じ。
役者さんが豪華だった分、華やかさと風格が増してます。
もう樹木希林さんが、いないので、それに匹敵する女優さんとなると、
カトリーヌ・ドヌーヴになっちゃったのかな。
ラストは、晴れ晴れと、後味がいいです。
こんなラストの、是枝作品は、好きですね。 (78点)
2019年10月22日
ジョーカー

「バットマン」に登場する最強の悪役、ジョーカーの誕生までを描いたオリジナルストーリー。
今まで、ワタシのジョーカー像は、「ダークナイト」で、ヒース・レジャーが演じたジョーカーでした。
彼以上のジョーカーは、これからも出て来ないと思っていたのに・・・
それを、ホアキン・フェニックスが、見事に超えてくれたのです。
格差や不条理がある世の中では、誰でもジョーカーになってしまうかも。
人間の怒りや悲しみは、狂気となるんだと。
劇中の主人公、アーサーの哀しみや絶望で、心が痛むから、彼を否定できない自分がいました。
心優しく、つつましく生きていた青年だったのに・・・
人間は、自分よりも、上か、下かを考えます。
笑いには、愛しみもあれば、悪意もあります。
彼が沸点を超えたのは、愛されていたと思っていた母親に裏切られた時だったと思う。
唯一、殺さなかったのは、優しくしてくれて、自分よりも弱かった同僚だけ。
このレビューを書きながら、未だに心が痛みます。
日本人は、白黒ハッキリさせるよりも、時に、黒に近づけたり、白に近づけたりします。
だから、この作品は、、否定されないと思いました。
アカデミー賞を賑わすのは確実でしょう。 (85点)