2013年12月07日

かぐや姫の物語

かぐや姫の物語



スタジオジブリの最新作は、高畑監督による「竹取物語」
日本最古の物語「竹取物語」のプロローグから始まる、かぐや姫の謎を解くストーリーです。

超高級な日本昔ばなしを見たような感じでした。
ストーリーの大まかなあらすじは、原作に忠実です。
ただ、原作ではスルーされている幼少時代が丁寧に描かれてました。
赤ん坊から急成長して子供となり、村の子供らと走り回る様子は、生命力に溢れてます。
そして、かぐや姫の初恋の人、捨丸兄ちゃんも原作にはないオリジナルもの。
この前半のシーンは、都に移り、かごの鳥となった姫には、大切な思い出となります。

ところで、手書きによる水彩画のようなアニメーションは、とても新鮮でした。
こんなに表現力があることに、オドロキです。
特に、姫が夢の中で、怒りを爆発させて、走って逃げだすシーンは圧巻でした。
声優さんたちの名演も素晴らしい。
今は亡き地井武男さんの絞り出すような声には鳥肌が立ちました。

かぐや姫が月に帰る時、地上での記憶は全て消されてしまいます。
記憶には忘れてしまいたいこともあるけれど、一生の終わりに近づくほど、
楽しかった記憶、好きだった人の記憶しか残りません。
それを奪われることは、罰を受けるようなもの。
思い出は、生きた証、大切な宝だと思うのです。

映画は、素晴らしい芸術作品の域に達していると思います。
ただ、世間が騒ぐほどのヒットは、ジブリのブランド力があるからこそだと思う。(80点)


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