2016年01月01日

ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲



カンヌ国際映画祭で、衝撃を放った作品。
主人公の少女リリは、可愛がっていた愛犬を、雑種という理由だけで
父親から捨てられます。
主人を失った愛犬ハーゲンは、街を彷徨い、心無い様々な人間たちから虐げられ
優しい心を無くし、凶暴化してゆきま,す。

冒頭とラストでの犬たちの大暴走シーンは圧巻です。
ハンガリーのブタペストの街を、250匹の犬が、CGなしのランニング。
どうやって撮影されたのか?オドロキです。

中盤あたりまでは、リリとハーゲンの悲しみと孤独が描かれます。
そして終盤からは、まるでオカルト映画のごとく、犬軍団の人間への復讐劇。

ハーゲン君の演技力が素晴らしくて、犬好きな方は、胸が張り裂けそうになるかも。
可愛さだけじゃなくて、悲しみや恐怖や野獣の演技までだもの。
人間は、セリフはあるし、顔の表情も作りやすい。
それを考えると、ハーゲンは凄い!

主人公のリリは、何に対しても反抗的で、顔は可愛いのに態度は可愛くない。
ハーゲンがいたことで、彼女自身も救われていたようです。

ラストシーンは、涙が出そうになりました。
ラストで、やっと、リリとハーゲンは、巡り会えます。
恐怖、静寂、愛、哀しみ、神々しさ、一つの言葉では言い表わせない。
あのまま時間が止まって欲しいと願った。
美しく、絵画のようでした。(80点)

☆新宿シネマカリテにて鑑賞







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