2006年12月28日

武士の一分



山田洋次監督の時代劇、原作、藤沢周平3部作がついに完成。
ラストを木村拓哉主演でやるなんて思い切ったなあと思います。
映画初主演、それも時代劇ですから・・・

今、時代劇が熱いですね。いい男だったら時代劇ですよ。
岡田君も「花よりもなほ」加瀬亮さんも出てたし・・・
時代劇のハードルはカツラですよね・・・似合うか?でしょう・・・
木村さんは美男子すぎでした。顔が良すぎて浮いてしまいます。
お毒見役がズラッと並んで食べてても、やっぱ木村さんだけカッコよすぎて
下級武士っぽくはなかったです。
始めは、うん?って感じだったのですが、毒に当たり失明してからの彼はガラッと雰囲気が変わって、
映画の中の空気に馴染んできました。
多分、盲目のハンディを背負った為に、彼のオーラが押さえられたせいだと思います。
目は開いているが見えないという難しい演技なんですが、暗闇の中で光る眼光、絶妙な視線、
感情を表現した眼差し・・・・木村君の目の力はスゴカッタですね。

主演は木村さんですが、妻役の檀れいさん、そして三村家に仕える下男役、笹野高史さん、
この3人で映画を支えていたと思います。
主人公が失明してしまうので、どうしても外のシーンは少なくなり、
三村家の中や庭先だけのシーンが多くなり、3人だけのやりとりが中心になります。

檀さん、笹野さん、お二人共スゴクヨカッタです!
正直、ワタシは山田洋次監督がキムタクで時代劇を作ってくれた事より、
この2人を起用してくれた事の方に感謝したかったです。
檀さんは宝塚の娘役のトップをやられていた方で、立ち振る舞いまでキレイで、
ずっと眺めていたい程。
ワタシ的に3人の比率を言ったら、木村さん3割、檀さん3割、笹野さん4割です。
主役より上?と言われるかもしれませんが、ワタシにとってはこの作品での笹野さんの存在感は
大きかったです。
ストーリーの大きな軸は、もちろん夫婦愛だったと思いますが、
笹野さん紛する下男の若い2人を見守る親のような大きな愛の中に、
夫婦がスッポリと包まれていたように感じます。
二人共、親は居ないので、唯一、身近で頼れる家族同様の存在だったと思います。
下男は主人に仕える身ですから、位は下になります。だからこそ、二人共、素の自分を出してました。

前作の「たそがれ清兵衛」「隠し剣鬼の爪」と比べたら、1番インパクトが少なかったのですが、
いい映画だったと思います。
感覚で表現すると海のような力強さや大波もないのですが、
サラサラと穏やかに流れる小川のような感じでした。
見終った後はすがすがしい気分になります。
この映画の良さがわかるのは、日本人だからこそと思います。

「お互いを思いやって、つつましく、凛として、穏やかに暮らす」
今の若い世代には不可能な世界に感じますが、その心根はいつまでも持っていたいと思いました。
「武士の一分」とは「武士としての面目」という意味だそうです。日本語って、奥が深いですね。
今は「面目めんもく」というのもわからないかも。「メンツ」と言いかえたら大丈夫かな。

ワタシが1番好きなシーンは庭先にホタルがたくさん舞っているのに、
加世が盲目の新之を思いやって「まだ飛んでない」と答えるシーンでした。思いやりですね。

今回は三部作では1番若い主人公。そしていい男。
若い方から年配の方まで、まんべんなく見てもらえると思います。
と言う事はヒットまちがいなしですね。
ユーモアもあって和ませてくれますし、心がじんわり温かくなる映画でした。


余談ですが・・・三部作全てを鑑賞したワタシ的な意見を。
ワタシも木村さんのファンですが、あくまでも映画として見た場合、
最高傑作は「たそがれ清兵衛」だと思います。
そしてワタシの好きな主人公は「隠し剣鬼爪」の永瀬さんが演じた片桐宗蔵。
死にそうな百姓の娘きえを、人の目も気にせず背負って帰る姿にホレました(笑)


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この記事へのコメント
サラさんはじめましてでがんす。
藤沢周平のふるさと山形県庄内地方でブログかいてます。
「さあど」でがんす。

庄内藩を題材にした三部作は私ども庄内の人間にとっては普通にわかることばですが、字幕なくてわかりましたか?

特に「たそがれ」は庄内弁が随所に使われていましたが。

庄内藩は刀を釣竿にもちかえて、釣り道をもって心技体を鍛えたのだそうです。 今でも釣りの盛んな土地なんですよ!

これからもちょくちょくお邪魔しますのでよろしくお願いします。

山形の「んだ!ブログ」では「釣りオヤジ」のニックネームで頑張っています。

しぇば、まだ、よろすぐの~!
Posted by さあど at 2006年12月30日 18:38
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