2007年02月18日

魂萌え!

桐野夏生の同名小説の映画化です。
今年から団塊の世代が、次々と定年を迎えられるそうで・・・
と言うことは、中高年が主人公の映画は、今後は増えていくでしょう。
この映画のヒロインも59歳のかわいいおばちゃまでした。

ストーリーは夫の定年退職のお祝いの日から始まります。
定年から3年たったある日、夫(寺尾聡)は心臓麻痺で急死。
専業主婦だった主人公、敏子(風吹ジュン)の人生は一変します。
葬儀の日、夫の携帯電話に見知らぬ女性からの電話。


それによって夫の10年にも渡る浮気が発覚。
8年ぶりに顔を合わせた息子は財産目当ての同居をせまり、娘は恋人と同棲中。
世間の荒波も知らずに生きてきた敏子は、同級生の女友達たちに、励まされながらも、どうしていいかわからず、とりあえずプチ家出。
愛人だった女性との対決もあり、成り行きの情事もあり、少女のようなルンルンドキドキもあり、
テンコ盛りの内容でした。

この映画、予告編で見て「おもしろそうだな〜」と思ったんですけど、阪本順治監督だったんで
「どうかな〜」と引いてしまったんです。
阪本監督はベテランですけど、作風が堅いので、ワタシ的には苦手でした。

それが、どうして、どうなったか、この映画、おもしろかった!
きっちり作られていて、きっちり最後までおもしろい!

ここまで言いきるのは、ワタシが女性だから・・・と思います。
女性にとっちゃあ〜痛快な映画ですヨ。
「女性って、やっぱたくましい!」ますます元気になれる映画です。

そもそも、この映画には情けない男しか出てきません。
「ホント、アッパレ!」というくらい(笑)
だから若い男性にとっては「自分の母親とは無縁であってほしい」と心の中で秘かに
お祈りをあげるかもしれません。
介護保険料を払うようになった男性の方々には、素直に楽しめる方と
「わかっちゃいるけど、う〜ん・・・」と頭をかかえる方と、いろいろだと思います。
まあ、中高年の夫婦が間違っても、一緒に見ちゃあいけない映画でしょう(笑)
お互いコッソリ見に行って下さい。
男性は多分1人で、女性は1人でも、女友達と一緒でも楽しめると思います。

今回、阪本監督、脚本まで書かれてて、オドロキました。
それは女性が見てもドキッとするような描写があったからです。
愛人だった女性との対決シーンは2回ありますが、
1回目は、敏子の口紅対愛人の足の真っ赤なマニキュア。
2回目にいたっては、ワタシ、「ヒェ〜恐いわぁ〜」とブルルンする位、
女性の性(サガ)を見せてもらいました。

主人公、敏子を演じられた風吹ジュンさんは、とてもかわいかったです。
風吹さんだったから、この映画が成功したんじゃあないかな〜
入浴シーンもあって背中が、キレイなんですヨ。
女性のワタシから見てもチョット、ホレボレしました。
ラスト、主人公が夢を叶えたシーンは、うれしかったですね。
主人公の心の軌跡に寄り添える映画だったと思います。

映画が始まる前に「シネカノン」の文字を見て、チョット、ワクワクしましたが、エンドロールで製作にも参加されてるのを知りました。
シネカノンは韓国映画の「シュリ」を日本で配給して、それからの韓国映画ブームを作られた会社です。
昨年の「フラガール」もシネカノンの製作です。
シネカノンが関わった映画は秀作が多いので、これから映画を見られる時の参考にされてみて
下さい。


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